早期がんの発見に期待されるNBI

光デジタル法による画像強調観察の技術を使った観察方法のひとつに、特定の波長に絞った光を使用する「NBI(NarrowBandImaging:狭帯域光観察)
があります。粘膜の毛細血管や粘膜微細模様に現れる、見えにくい変化を見つけやすくする方法で、オリンパスが世界で初めて実用化しました。
がんは、自らの細胞を増殖させるため、血液から多くのエネルギーを集めますが、血管がない場合には、その周辺に自らが毛細血管を作り出してエネルギー
を吸収しようとします
(血管新生)。そのため、おもに粘膜表面に発生する血管新生を発見することができれば、早期がんかどうかの判断がしやすくなります。
オリンパスは、血液中のヘモグロビンに吸収されやすい青い光(390~445nmの波長)と緑色の光(530~550nmの波長)を特定し、この2つの波長の光
(狭帯域光)を粘膜に直接照射することで、これまでの通常観察では描写しきれなかった粘膜内の細い「血管新生」の状態や場所を観察することができるよう
になりました。

光には、波長の違いによって物体内に入り込む深さ(深達度)が異なるという特徴があり、「青い光」は粘膜の浅い部分の毛細血管に強く吸収され、血管以外
の部分では強く反射・散乱します。また「緑色の光」は、さらに深い部分にある血管の観察に適しています。

このように、NBIは通常の白色光観察では見分けることが難しい早期がんの発見に貢献する可能性が高く、検査時間の短縮など、医療を必要とする人々と医療
に関わる人々の双方に、大きなメリットをもたらすことが可能となりました。



                                          

                NBI画像                         通常光画像